どうも!
すじにくモータース管理人の、すじにくです。
このブログでは何度か電熱ウェアを紹介していますが、肝心の消費電力について語ってなかったので、解説していこうと思います。
これを見て、あなたもレッツ電力計算!
なんで電力計算が必要なの?
A.電熱ウェアは電力を消費するからです。
適当に電熱ウェアを買ってきて、バイクにつけて運転。
すると、バッテリーに充電されるはずの電力が電熱ウェアに持っていかれてしまい、バッテリー上がりになってしまうかも。
計算式
簡単な式ですが、以下の式で電熱ウェアに使用できる電力量が求まります。
オルタネータの出力>(電装品の消費電力+バッテリーの消費電力+電熱ウェアの消費電力)
この式が崩れてしまうと、オルタネータの出力がバイク全体の消費電力に追い付かなくなり、バッテリー上がりを起こします。
実際に計算してみよう!
- オルタネータの出力
- 電装品の消費電力
- バッテリーの消費電力
- 電熱ウェアの消費電力
オルタネータの出力
オルタネータとは、発電機のことです。
バイクで使う電力のすべてが、このオルタネータから発生しています。
電熱ウェアはバイクが動いてるときに使用するものなので、バッテリーから電力を取るわけではなく、オルタネータから電力を取ります。
調べ方
ネットで調査して判明すればよいのですが、オルタネータの出力まで書いてあることは…稀です。そのため、以下の方法で調べます。
- バイク屋さんに問い合わせる
- サービスマニュアルで調べる
ぼくはサービスマニュアルを持っているので、②の方法で調べます。
サービスマニュアルとは?
バイクメーカーがバイク屋さん向けに書いた、整備マニュアルのこと。
整備の方法以外にも、各種スペックや配線図、日常点検項目も書いてあるから、もっとバイクを知りたい!という方は持っていると良いと思う。
サービスマニュアルはバイク屋さんとか、webikeさんとかで注文できます。
マグネトはオルタネータの別名です。
エンジンが5000回転の時、14.0V、350Wを出力すると書いてあります。
アイドリング時の出力が大事!
画像引用元:株式会社アドバンス:オルタネーター.jp
この図を見ると、6000rpm付近で最高出力の70Aに達していることが分かります。
それに対し、アイドリング時は20A程度しか出ていません。
オルタネータの最高出力:350W
オルタネータのアイドリング時出力:105Wと仮定して計算
今回は最大出力の30%を計算に使ったけど、テスターなどの測定器を持っている方は実際にアイドリング時の出力を測るのが一番正確でオススメです。
電装の消費電力
次は電装の消費電力を求めていきます。
ここはちょっと複雑なので、しっかり計算していきましょう!
まず、今回の式は電熱ウェア使用時の条件で計算するので、エンジン始動にかかる電力(スターターモータの消費電力)は除外します。
そうすると、電装の消費電力は主に以下の項目で構成されます。
- ヘッドライトの消費電力
- ブレーキランプの消費電力
- ウィンカーの消費電力
- ナンバー灯の消費電力
- その他、USB電源、カーナビなど
調べ方
ここでもサービスマニュアルが活躍します。
とはいえ、最も消費電力が大きいヘッドライトのワット数が分かれば大体はOK。
まとめると、次のようになります。
- ヘッドライト:60W
- ブレーキランプ:0W
- 方向指示器:0W
- ナンバー灯:5.0W
USB電源などのアクセサリー電源は、自分が買った商品を見て計算しよう。
例えば下記の商品。
出力定格:12Wとなってるので、そのまま12Wで計算すればOK。
まれに出力や消費電力がかかれていない製品があるので、その時は以下の式を使いましょう。
W(消費電力)=V(出力電圧)× A(出力電流)
上記製品は出力電圧:5.0V、出力電流:2.4Aなので、掛け算すると12Wになります。
出力定格12Wとぴったり合いますね。
- その他機器:(USB電源とする):12W
すべて足すと、電装の消費電力が分かります。
- ヘッドライトの消費電力:60W
- ブレーキランプの消費電力:0W
- ウィンカーの消費電力:0W
- 番号灯の消費電力量:5W
- その他、USB電源、カーナビなど:12W
- 合計=77W
次はバッテリーの消費電力について見ていきましょう。
バッテリーの消費電力
調べ方
ぼくのWRはAZリチウムイオンバッテリーを使っているので、該当の商品ページを見て確認します。
バッテリーの消費電力:28.8W
電熱ウェアの消費電力
オルタネータの出力>(電装品の消費電力+バッテリーの消費電力+電熱ウェアの消費電力)
数値を入れると…
105W > (77W+28.8W+電熱ウェアの消費電力)
↓
105W > 105.8W+電熱ウェアの消費電力
この計算だと、電熱ウェアに使える電力は1Wもないことが分かりました。
それでは、USB電源を外したらどうなるでしょう?
105W > 92.8W+電熱ウェアの消費電力
つまり、12.2W分だけ、余剰電力を確保することができます!!
ヘッドライトバルブをLED化すると?
WR250RはH4バルブ。
調べてみると、LEDのH4バルブは30W程度の消費電力でした。
ぼくのWR250Rでは、ヘッドライトバルブをLED化してようやく電力を確保できました!(泣)
小排気量のバイクは、どうしてもオルタネータの出力が貧弱だから、ある意味仕方のないことなんだ。
どうしても電力を確保できない場合は、『モバイルバッテリータイプの電熱ウェアを使う』ことが正解となる!
W(消費電力)=V(バッテリー電圧)× A(消費電流)
42W=12V×消費電流
消費電流=42W/12V=3.5A
RSP041|e-HEAT 12V車両接続ケーブルセット
※ページ下記の取説に記載があります。
まとめ
- ぼくのバイクをモデルにして、電力計算をしてみたぞ!
- その結果、ヘッドライトバルブをLED化してようやく電力を確保できたぞ!
- ぜひあなたも、自身のバイクの予備電力を計算してみてください。
以上!!!