どうも、おばんです。すじにくです。
前回の記事で、エキパイを交換したらエンジンがかからなくなった!的なことを書きました。
解決すべくいろいろ試してみたので、レポートします!
※12/20日の整備でエンジン復活しました!後日記事にします。
①基本の確認
まずはエンジンがかからない時の基本のキ。
- キルスイッチ
- 燃料が足りているか
- バッテリーが充電されているか
を確認する。
当然のことながら、どれも問題なし。
セルは回っているのでキルスイッチは問題ないし、燃料も半分ほど入っている。(そもそも燃料警告灯が付くのですぐ分かるはず)
バッテリーは前日にたっぷり充電しておいたので問題なし。
となると…燃調?
②燃調がおかしくなった?
排気系を変えると燃調が狂って、エンジンがかかりにくくなるという話を聞いたことがある。
ノーマルの燃調はノーマルに合わせてあるので、カスタムすると狂ってしまうのだ。
燃調とは?
エンジンに供給される燃料の濃さ。
燃料は外から吸入した空気にインジェクターやキャブレターを介して噴射され、空気と混ざり混合気になる。その混合気がエンジン内で爆発することで、エンジンは動きます。
混合気を作るとき、どの程度燃料を濃くするか調整するのが燃調の調整作業。
そして、WR250Rはありがたいことに燃調調整がカンタンにできる!
- キーOFF状態でキルスイッチをOFF
- リセットボタンとセレクト1ボタンを同時押ししながら、キーONし、8秒以上ボタンを押し続ける
- トリップメーターに『dIAG』と表示され、調整モードに入る
- セレクト1ボタンを押し、『C0』を選択。(C0とdIAGを選択できる)
- リセットとセレクト1を2秒同時押し。C0モードに入る。
- もう一度リセットとセレクト1を2秒同時押しすると、C0調整モードになる。
- セレクト1とリセットで数字を調整。
- 任意の数字に設定したらキーOFFで終了。
僕のWR250Rは0に設定されていました。
で、燃調を+10や-10に設定してもダメ。
まあ、あまり期待してはいませんでしたが…
この時点で厄介なことになったな~と感じ、サービスマニュアルとにらめっこ。
トラブルシューティングの始動不良の項目を参照してみることに。
③サービスマニュアルのトラブルシューティングを参照してみる
サービスマニュアルの後半にトラブルシューティングの項目があり、始動不良の原因が記載されています。
シリンダー・シリンダーヘッド
- プラグの締め付け不良
- シリンダーヘッドまたはシリンダーの締め付け不良
- シリンダーヘッドガスケットの損傷
- シリンダーガスケットの損傷
- シリンダーの摩耗、損傷
- バルブクリアランスの不良
- バルブ密着不良
- バルブとバルブシートの当たり不良
- バルブタイミングのずれ
- バルブスプリングの折損
- バルブの焼き付き
ピストン・ピストンリング
- ピストンリングの摩耗、損傷
- ピストンの焼き付き、損傷
エアフィルター
- エアフィルターの組付け不良
- エアフィルターエレメントの詰まり
クランクケース・クランクシャフト
- クランクケースの組み立て不良
- クランクシャフトの焼き付き
前日まで元気に回っていたので、さすがに焼き付きはないと思いたい。
エンジンを調べるのは時間がかかるので、まずは電装周りとエアフィルターを確認してみようと思う。
バッテリー
- バッテリー上がり
- バッテリー不良
ヒューズ
- 接触不良、断線、組付け不良
プラグ
- ギャップ、熱価の不適当
- プラグの汚れ
- 電極の摩耗、損傷
- 絶縁がいしの損傷
- ギャップの不良
イグニッションコイル
- 本体の破損
- 一次コイル、または二次コイルの断線・ショート
点火系統
- ECUの不良
- クランクシャフトポジションセンサーの不良
- マグネトローターウッドラフキーの折損
スイッチ配線
- 傾斜角センサーの不良
- メインスイッチの不良
- エンジンストップスイッチの不良
- リード線、ハーネスの不良
- ニュートラルスイッチの不良
- サイドスタンドスイッチの不良
- アースの不良
- コネクタ、カプラの接続不良
始動系
- スターターモーターの不良
- スターターリレーの不良
- スターティングサーキットオフリレーの不良
- スタータークラッチの不良
④センサーがおかしくなった?
センサー周りが不調になることで、エンジンがかからなくなることもあります。
ただその場合はECUが異常を検知し、セルが回らないことがほとんどなので、僕のWR250Rの場合は当てはまらなそうだ…
WR250Rの診断モードからエラー履歴を参照
WR250Rは診断モードから各種センサーのデータを見ることができます。
- キーOFF状態でキルスイッチをOFF
- リセットボタンとセレクト1ボタンを同時押ししながら、キーONし、8秒以上ボタンを押し続ける
- トリップメーターに『dIAG』と表示され、診断モードに入る
- 『dIAG』が表示されている時、セレクト1とリセットボタンを2秒以上押す
- キルスイッチをONにする
- セレクト1とリセットボタンを押して、各種エラーコードNo.で検証された項目に対する診断コードNo.を選択する。
分かりにくいですが、簡単にいうと各種センサー類の異常を見たり、アクチュエータ等の動作確認をすることができます。
サービスマニュアルに詳細なエラーコードNo.と診断コードNo.が載っています。
エラー履歴を見てみると、傾斜角センサーの異常とある。
履歴数は1だったので、今までに発生したエラーは傾斜角センサーのみってことだ。
まあ、コケたときに『傾斜角おかしいぞ〜!』という趣旨のエラーが出ただけなので全く問題ないですね。
その他、電装関係で考えられる理由はECUの不具合のみ。
ECU不具合は履歴に出てこないのだ。
ECUの不具合ならどうしようもないからね。
センサー周りは大丈夫そうなので、エアクリとヒューズを確認してみる。
⑤エアフィルターの問題?
これも問題無し。
この前きれいにしたばっかだし。
エアクリボックス内を掃除したあと、スポンジを外した状態でクランキング。
変わりなし。
※エンジン内にごみが入る可能性があるので、やらない方が良いです。
⑥ヒューズ切れ?
次にヒューズを疑う。
以前、クルマいじりをしたとき。
気づかないうちにアースを短絡してしまって、ヒューズを切ってしまったことがある。
今回もそんな感じでヒューズを切ったのかと思い、確認してみる。
左のシュラウドカバーの中にあるんだな…ここにETCをぶち込む人が多い理由がわかった。
1個1個引き抜いて確認。
うむ。問題なかった。
⑦プラグがおかしくなった?
てことは…プラグ??
もともとプラグが劣化していてエンジンがかかりにくくなっていたが、
エキパイ変えたことでそれが顕在化したと。
ありえる!
てなわけで、プラグを買ってきました。
標準のプラグはNGK/CR9EKです。
WR250R はプラグ交換が面倒で、タンクまで外さないとアクセスできない箇所にプラグがある。
タンクは誰かに持ってもらうか、このように台に置くかヒモで吊るすかする必要がある。
こんな感じでタンクの真下にプラグホールがあります。
それにしても砂だらけだ…ウエスとエアダスターで清掃する。
清掃しておかないと、エンジン内にごみが入り故障につながってしまうので念入りに。
で、イグニッションコイル取り外し。
これがまた固くて、手じゃまず取れない。
ウエスをかぶせてウォーターポンププライヤーでガッチリ挟んでグリグリして取り外す!
ボロン
取れました。
ちくわみたいですね。10cmぐらいあって長いです。
深い…アビスの穴のように深い…
車載工具のプラグレンチを使って取ります。
普通のボックスレンチだとプラグを保持しないので、車載工具のやつがイケてます。
取れました。
古いプラグはこんな感じ。
きたねえ!
右の新品に比べると真っ黒。
トルクレンチで規定トルクの13Nmで締め付け。
オーバートルクで締め付けると、シリンダーヘッドのネジがナメてプラグを付けられなくなる可能性があります!ちゃんとトルクレンチを使いましょう!
僕はちょっとお高いトーニチのトルクレンチを使ってます。
軽くてクリック感も良く、めちゃお気に入り。
このモデルは5~40Nmの範囲に対応してます。
で、タンクを戻しはやる気持ちでクランキング。
キュルキュルキュルキュル….
キュルキュルキュルキュル….
が、駄目…!
祈り、届かず….!
⑧点火する?
えぇ〜?
まじ?つかんの?
てなわけで、イグニッションコイルを取り外し、古いプラグを取り付け。
プラグのネジ部をエンジンの金属部に当てた状態でセルを回す。
正常ならば、プラグから火花が飛び出る。
キュルキュルキュルキュル…..
バチバチバチ!
プラグの点火確認をする時は、手を何かで保護しましょう。
火花が飛んで痛い!あと大きな電流も流れているからビリッと来るかも!
さて、点火はOKだったので…他には何がある?
⑨次回
この日は一旦作業終了。
色々調べた結果、翌週は以下の項目を確認することにする。
- 燃料ポンプ
- スターターリレー
- エキパイノーマル戻し
絶対に直してやるからな…!
以上!!