どうも、おばんです。すじにくです。
絶賛進行中のWR250Rエンジン復活作戦の2回目です。
※1回目の記事はこちら
今回は燃料ポンプとスターターリレー、エキパイ戻しをやった内容について書いていきます。
燃料ポンプの確認
WR250Rは燃料ポンプが弱点。
数回リコールを出していて、よくトラブルになるパーツ。
2013年式あたりには改善されてはいるものの、やっぱり不安なので確認してみた。
ただ、やれることはあまりない。
キーONで燃料ポンプの作動音がしていれば、とりあえずポンプは動作している。
問題は、ちゃんと燃料を圧送できているかという点だ。
以前もやったように、タンク取り外し。
ここ数週間で何度もやった作業なのでめちゃくちゃ慣れた。
燃料ホースはカプラーでカチッと固定するタイプ。
この写真の上部に写っている、オレンジ色のカプラーがそうです。
カプラーをスライドさせるとロックが解除され、ホースが抜けるようになっています。
確認しましたが、ホースのゆるみ等はありませんでした!
まあ、エキパイ変えただけで不具合出る方がおかしいわな。
スターターリレーの確認
セル回ってるしほぼ大丈夫なはずなんだけど、藁にも縋る重いでスターターリレーも確認してみる。
スターターリレーはセルモーターに電力を供給する際に介するスイッチみたいなもの。
こいつがダメになると、セルモーターに十分な電力が供給されず始動不良に陥ることも。
スターターリレーはバッテリーの横にあります。
プラスの端子から直で繋がってますね。
引っ張ると抜けます。
左側の端子がリレーを介した後の電流が流れる端子。
バッテリー マイナスープラス間 の電圧と、
バッテリー マイナスー上記端子間 の電圧がほぼ同じになるのがベスト。
こんな感じで測定します。
テスターをDCVに設定し、マイナスをバッテリーマイナスに、プラスをリレー端子に接触させます。
この状態でスタートスイッチを押さなきゃいけないので、誰かに手伝ってもらうかなにかで押さえとく必要あり!
結果はというと、バッテリー電圧が13.33V、リレー端子の電圧が10.5Vでした。
そんな感じで、スターターリレーは問題なし。
エキパイを戻してみる
色々やってみたけど原因が分からないので、エキパイを元に戻します。
エキパイを変えたらエンジンがかからなくなったので、元に戻したらかかるようになるのでは?という発想。
トラブルシューティングではよくある、元に戻す作戦ですね。
で、元通りになるエキパイ。
でもさ…こんなんで動くわけないんよね…。
排気系が詰まってるならともかく、普通に排気はしてるんだから。
キュルキュルキュルキュル…
キュルキュルキュルキュル…
叩いたのが原因では?
そうなると、エキパイ交換作業中になにかやらかしてしまったと考えるのがスジ。
思い返すと、固着したネジを外すときに思いっきりドライバーを叩いていたよな…と思い至る。
エンジン周りで怪しいのはバルブ周り?
エンジンにオイル染み等はないので、ガスケットの破損やネジのゆるみは無いと思う。
クランク周りは精密に組み立てられているが、構造は単純なためこの程度でトラブルが起きるとは思いにくい。
バルブのトラブルはバルブタイミングのずれ、バルブクリアランスの不良、バルブスプリングの折損、カーボン噛みなどがある。
バルブの不良について考える
バルブタイミングのずれ
バルブタイミングのずれは、主にカムチェーンの不良で発生することが多いようだ。
WR250Rはシリンダー上部にあるバルブをカムで動作させますが、そのカムを動作させるのがカムチェーン。
カムチェーンのコマ飛びなどが起きるとバルブタイミングがずれて、エンジンが上手く圧縮⇒点火・燃焼⇒膨張⇒排気の4サイクルを回すことができなくなります。
ただ、カムチェーンはカムチェーンテンショナーでテンションがかけられているため、簡単にコマ飛びが起こることはありません。
バルブクリアランスの不良
バルブとバルブを押し付けるカムの間にはすき間があり、これをバルブクリアランスと言います。
このクリアランスがおかしくなると、きっちりバルブが閉まらなくなったり、常時空いたりすることがあります。
そうなると圧縮ができなくなるのでエンジンが始動不良に陥るのですが、WRの場合はクリアランスをシムで調整する方式。
うす~い板を何枚か重ねて位置を調整するので、叩いたから壊れるとかズレるとかは考えにくい。シムが徐々にすり減って行って不具合が出るって感じだと思う。
バルブスプリングの折損
お次はバルブスプリングの折損。
バルブスプリングとはカムによって押し下げられたバルブを元に戻すためのバネのこと。
これが折れてしまうとバルブが下がったままになるので、まるで圧縮ができなくなります。
かなり重症のトラブルだ。エンジンなんかかかるはずがない。
まあ、スプリングが折れるなんてことはほとんどないと思うけどね。
エンジン外部を多少叩いただけで折れるなんてことは99%ないだろう。
バルブのカーボン噛み?
これかなと。
バルブは開/閉することでエンジン内の圧縮や吸気・排気をコントロールしているんだけど、バルブとバルブシートが当たる面にカーボンなどの異物が挟まってしまうと、しっかり閉じなくなってエンジン不良に繋がります。
で、振動や衝撃でカーボンが剥がれ落ち、それがバルブに挟まってしまうことが原付バイクではまあまああるらしい。
よく思い出すと、クランキングしてる時にマフラー側から明らかに空気を吸っているようだった。
もしかして、排気バルブが閉じるタイミングでしっかり閉じなくて、排気側からも吸気してしまっているのではないか?
と考えました。
次回
エンジンの不具合箇所に見当がついてきました。
次回の記事では、エンジン圧縮の確認と、エンジンコンディショナーによるカーボン清掃の記事を書いていきます。
以上!!