オフロードのR1。
おばんです。すじ肉です。
WR250R/Xが廃盤になって約2年ほどでしょうか。
私の方はWR250Rに乗り始めて1年経過したもんですので、満を持してインプレしたいと思います。
山の仙人と山遊びしたり、高速道路を使ってキャンプツーリングしたり、ラリーしてみたり、色々したのである程度のことは書けるかと思います。
自分について
まずは、自分のことから。この野菜を作ったのはこの人です!みたいな感じで自己紹介します。
バイク歴は7年ほど。オフロード歴は初心者で、林道行って喜んでいるレベルです。エンデューロ等の参加経験はありません。(興味はあります)
所有経験のあるバイクはドゥカティMonster400,スズキV-strom1000、ジェベル250です。ジェベルが初のオフ車で、それからラリーをやってみたくなりWR250Rを買いました!
他にKTMなんかも検討したけど、お値段が2倍ほどしてしまうのであきらめた。
メンテサイクルも早いしね。
では、WRについて箇条書きにして書いていこうと思います。
WR250Rの良いところ
まずは良いところ、気に入ってるところから。
①見た目が格好良い。
これは主観になってしまいますが、とにかくカッコいいです!
全オフ車の中でもぶっちぎりでカッコいいと思います。この四角い顔つきとブルーのカラーリングがそそるんだ・・・。フロントフォークのゴールドカラーとのマッチングも最高。
ゼッケンスペース?が白くなっていて良いアクセントになってます。最高。ご飯3杯イケる。
②トレール車にしては軽量。
車重は132kg。同じヤマハのセローは・・・133kg。
あんま変わんねえ!(笑)
ホンダのCRF250Lは144kgなので、だいぶ軽いですね。それとも、HONDAが重すぎるだけなのだろうか?
CRF250RALLYは157kgなので、それと比較すると25kgも軽いです。(さすがにバイクの方向性が違うので微妙な比較だとは思いますが)
RALLYは高速道路もラクに巡航できそうですしね。
③エンジンが高出力。
コイツに初めて乗ったときの驚きは忘れられません。
ジェベルと比較して圧倒的な出力!400ccかな?と思うほど。
数値で現行のバイクと比較するとこんな感じ。
WR250R:31馬力/10000rpm
セロー:20馬力/7500rpm
CRF250L:24馬力/8500rpm
頭一つ飛び抜けて高出力ですね!ただ、高回転まで回さないとこの高出力は引き出せません。
ちなみに高速道路での巡航も、全く問題ありません。ただ、時速100kmを超えると振動がすごすぎて快適とは言えない・・・。
リアキャリアにキャンプ道具積載しての高速道路。快適とは言えない。
④アフターパーツが多い
日本のみならず、欧州からも様々なアフターパーツが出ています。
乗っている方も多いので、情報も豊富にありますね。
ラリー用のパーツも有りまして、IMSのビックタンクはその筆頭です。
標準で7.6リットルのタンクを11.3リットルまで拡張できます。
⑤完璧ではないが何でもできる
オフロードバイク遊びには様々な遊び(林道ツーリング、キャンプツーリング、山遊び、エンデューロ、ラリー、etc・・・)がありますが、どれも一通り出来ます。(モトクロスは流石に無理かな!?)
それぞれの遊び専用に設計されたバイクには敵いませんが、とりあえず遊んでみたい!という方にはぴったりではないでしょうか。
今は林道まったりだけど、そのうちエンデューロとかやってみたいかも・・・という人にはオススメです。まあセローでも良いかもしれませんがw
エンデューロといえば、鈴木健二選手はWR250Rをカスタムして結果を残していますね。その点からもWR250Rのポテンシャルがわかります。
以上のことから、レーサーに迫るほどの、市販トレール最強の性能を有していることがわかります!
値段も最強ですが。
WRの悪いところ
次は悪いところや気になるところを。
①サスペンションが硬すぎる
標準ではだいぶ硬いです。手持ちのジェベルと比べても明らかに硬い。
高速道路でフルブレーキングしても底づきしないんじゃないかな?(その前にすっ転ぶと思うけど)
ダンパーをフルアジャスタブルできますが、そもそもスプリングが硬いので、ダンパー最弱にしてもまだ硬いです。
山の仙人に試乗していただいたときは「尻上がりなバイクだね」と言われました。
レーサーと比較しても、確かに尻が高くなっているような気がします。
おしりの傾斜角に注目
フレームが尻上がりになっていることも考えられますが、リアサスが沈まないということも要因の一つかなと。
舗装路や高速道路ではむしろ頼もしいですが、オフロードを走るには明らかに硬すぎます。ギャップを乗り越える際のショックが激しくて、気持ちよくない。
前後のセッティングは特にリアが硬いようで、荷重がフロントに集中しがち。その結果、コーナーなどでフロントが耐えきれず横滑りして転倒・・・という事態が起きます。
この記事で書いた転倒は、すばりそれに当てはまります。
ベテランはリア荷重を意識してフロント荷重を逃がすようですが、ビギナーには厳しい・・・。そもそも普通に走ってるだけでフロント荷重過ぎるなんて、言われないとわからないですよね。
タンデムや重積載に対応できるように設計しなければならない、トレール車の宿命ですかね。舗装路ならちょうど良いレベルなんだけどな。
2020/10/31追記
テクニクスに依頼してソフトスプリング化しました!
路面からの情報が増えてオフがすごい楽しくなりました。
②しならないアルミフレーム
上記のサスペンションと合わせて初心者キラーなのが、このアルミフレーム。
カチッとした乗り味で、路面からの情報をダイレクトに車体に伝えます。
鉄フレームと比べて全然しなりません。
サスペンションが硬いのも相まって、路面のギャップを踏んだときにズルッと逝きやすいのでだいぶ不安です。
なんというか・・・トラクションが逃げやすい車体構成といういえば良いのだろうか?
自分の持っているジェベルは鉄フレームですが、ギャップを踏んだときにしなって衝撃をいなしているように感じられる時がありました。
鉄フレームと柔らかいサスで安心感のあるジェベル
フレームがしなると「うわ!グニャッてした!大丈夫かこれ!?」みたいに思うんですが、そのおかげでジェベルでは転倒したことはありません。
(ちなみにKTMも鉄フレームなので、同様にフレームで衝撃をいなす設計なのではと思います。)
他には、車体の挙動がクイックです。コーナリングではスパッと曲がりますが、その分車体の立ち上がりが早すぎてコケるときはスパッと一気にコケます。
あ!コケる!と思ったら100%コケます。
ともあれ、しならないアルミフレームと硬いショックの組み合わせで、初心者がオフロード走行を楽しむにはハードルが高いマシンかなと。
この辺は、サスペンションのスプリング変更とリバルビングで解決しちゃいましょう!!
③低速トルクがないエンジン
高回転域でトルクが出るエンジンなので、低速ではヘロヘロです。
山遊びとかエンデューロでは厳しいだろうなあ・・・。
この弱点はスプロケットを変更して解決しちゃいましょう!
僕はスプロケ変更はまだですが、予定としてはフロント1丁落としから初めて、その後リアを46T、48Tなんかに変えていこうかなーって思ってます。
④レーサーに比べるとやはり重い
これはまあ当然なんですが、レーサーと比べると重いです。
山遊びやエンデューロではどうしてもトレール車ならではの弱点が出てしまいます・・・。
車高が900mmほどあるので、セローみたいに2輪2足で足漕ぎで進んでいくのもしんどい。低速系の遊びなら、セローに軍配が上がりますね。
こういう場所でのトレッキングはしんどい
⑤ケツが痛くなる
KTMとかハスクほどではないですが、WRもシートが硬めですのでケツが痛くなりやすいです。できれば社外の高品質なシートに取り替えたい・・・。
理想は野口シート。
硬さ以外にも形状的に弱点があって、シート高を下げるためかV字形状になっており、尻の前後移動がしにくいです。積極的に体重移動するライダーはリプレイス推奨。
矢印部分の深さに注目
2020/08/09追記
ハイシートを導入することで解決します!
超絶おススメ。
⑥廃盤になってしまった・・・
これは欠点ではないんですが、廃盤になってしまいました・・・。
でもいつか復活すると信じてます。個人的にはYZの前方吸気・後方排気レイアウトで復活したらテンションMAXなんですが、さすがに無いですかね(笑)
結論
ノーマルだと中途半端?
確かに性能はピカイチのトレール車なんだけど、いまいち何がしたいバイクなのかよくわからない。オフに興味のある初心者なら、間違いなくセロー買ったほうが楽しめると思う。モタード仕様のWR250Xがあるなら、Rの方はもっとオフ寄りにしても良かったんじゃないのかな🤔🤔🤔
それじゃあ、カスタムすれば良いじゃない!!
カスタムベースとして非常に優秀
元より性能はグンバツなので、カスタムして自分の用途に最適化してあげればこれほど頼りがいがあるトレールは無いと思います!
パーツや情報が豊富にあり、モタードすら守備範囲。まさに最高のカスタムベーストレールです。エンデューロからラリーも行けちゃいます。
ネット上には様々なカスタム情報があるので、自身のWRをいじりたくなったらぜひ検索してみてください。僕自身も模索中ですが、見本としたいのは鈴木健二選手のエンデューロカスタムWR250Rです。
手始めにソフトスプリング化をしたんですが、かなり化けました。
オフロード走るのがすっごく楽しくなって、とにかくオフ走りたい!って思うようになりましたw
レーサーだと最初から完成されているので、カスタムする楽しみを考えると
WR250Rは最高に楽しいマシン!と胸を張って言えます^^
※僕がやってきたカスタムは以下のページでまとめています。
以上、オフ初心者のインプレでした。